2013年6月24日月曜日

さるとわに















「さるとわに」(ポール・ガルドン/作 きたむらよりはる/訳 2004)

森のなかを流れる川のほとりに、高いマンゴーの木が生えていました。この木には、たくさんのサルたちがすみついていました。川では、お腹がぺこぺこのワニたちが、泳いだり、ひなたぼっこをしたりしていました。ある日、だれよりもお腹をすかせた若いワニが、年をとったワニにいいました。「おれはサルをつかまえて、食べてやりたいと思ってるんだ!」「おまえは丘の上を歩きまわれないし、サルどもは水のなかにきやしない、そのうえ、あいつらはおまえよりもすばしっこいんだよ」と、年よりワニがいうと、若いワニはこたえました。「なるほど、すばっしっこいだろう。しかし、おれはずっとずっと利口なんだ。みててごらん!」

若いワニはいく日もかけて、サルたちの様子を調べあげ、だれよりもすばしっこい1匹のサルに目をつけます。ワニは、あれこれ考えたすえ、サルをつかまえる良い方法を思いつきます。

インドの寓話集、「ジャータカ物語」の1編をもとにした作品です。作者のポール・ガルトンは、「ねずみのとうさんアナトール」「ふくろのなかにはなにがある?」など、さまざまな絵本をえがいています。その作風は、物語をよくつたえる明快なもの。さて、このあと、ワニは果物がたくさん実っている島にいってみないかと、サルを誘います。「ぼくは泳げないんだよ」とサルはいいますが、おれの背中に乗っていけばいいと、ワニはこたえます。そして、サルはワニの背中に乗ってしまい──と、お話は続きます。サルが機転をきかせてワニを出し抜くさまが楽しい一冊です。小学校低学年向き。

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