2013年1月10日木曜日

もりのがっしょうだん












「もりのがっしょうだん」(たかどのほうこ/文 飯野和好/絵 教育画劇 2003)

春の祭典で、森の守り神さまにささげる歌をうたうために、クマ、キツネ、アナグマ、ハリネズミの、4匹の子どもたちが、残って練習することになりました。それぞれ別の学校に通っているみんなは、自分たちの先生の悪口をいいあうようになりました。

クマ、キツネ、アナグマの子たちは、息を弾ませて先生の悪口をいいあいます。でも、ハリネズミの子のヤサシヴィッチ先生は、いい先生だったので、いうことはなにもありません。ですが、3匹と仲良しになれたのがうれしかったハリネズミの子は、声を張り上げて先生の悪口をいいだします──。

絵は水彩。さて、明日が祭典という、最後の練習の日、合唱団の先生はこういいます。「きみたちは本当に美しい声でうたえるようになった。しかし、森の守り神さまにささげるこの歌は、美しい声だけではなく、慎み深い美しい心でうたうことが大切なのだ」。その夜、ハリネズミの子は、罪を犯した者が穴を掘って洗いざらい打ち明けると、その罪は許されるという「おゆるしづか」に向かいます──。物語の最後に、子どもたちがうたう歌がでてきます。子どもの気持ちをよく捕らえた読物絵本です。小学校低学年向き。

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