2012年11月23日金曜日

みみずくと3びきのこねこ












「みみずくと3びきのこねこ」(アリス・プロベンセン/作 マーティン・プロベンセン/作 きしだえりこ/訳 ほるぷ出版 1985)

春の終わり、夏が近づくと、雷や稲妻をつれた黒雲がお日様をかくしてしまうことがあります。ちょうどそんな日、かえでがおか農場の全部の木の、ひいじいさんのひいじいさん、一番古い木が風に吹き倒されました。嵐が去って、風がおさまると、倒れた木のうろから小さな小さなミミズクの子がでてきました。

農場の子どもたちは、ミミズクの子を世話することにします。食べものはステーキの細切れ、飲みものは点眼器でしずくを飲ませます。ミミズクのミミちゃんは、からだ中に羽根が伸びてきて、まだ飛べませんが、後ろに手を組んだ小さな社長のように、ぐるぐる歩きまわります──。

かえでがおか農場シリーズの一冊です。作者は「栄光への大飛行」をえがいたひとたちです。絵は、シンプルでおだやかなもの。絵と文章のバランスが、じつにうまくとれています。このあと、ミミちゃんは着実に大きくなり、森に返すときがやってきます。自分でエサがとれるように練習してから、森に放し、毎朝呼ぶともどってきますが、じきに呼んでもこなくなります。ここまでが本書の前半。後半は、3匹の子ネコの話となります。小学校中学年向き。

0 件のコメント:

コメントを投稿