2012年10月1日月曜日

おがわのおとをきいていました












「おがわのおとをきいていました」(スズキコージ/作 学研マーケティング 2005)

はるかはるか北の国のお話。はなめんちゃんは、今度こそ目の前の小川を飛びこえようと思っていました。前に、この小川を飛びこえようとしたときは、小川に落っこちてしまったのです。

深く息を吸い、はなめんちゃんが小川を飛びこえようとすると、「がんばれえ」と小さな声がします。向こう岸のキリギリスが応援してくれたのです。それから、トノサマガエルが顔をだして、「へえ、助走なしでこの小川を飛びこえるつもりかい」と、はなめんちゃんに話かけてきて──。

「あつさのせい?」など、数かずの作品をえがいたスズキコージによる絵本です。絵は、おそらく水彩の厚塗り。じつにエネルギッシュな画風です。このあと、はなみんちゃんはトノサマガエルに、「うるさいわねえ、わたしはいまこそこの小川を飛びこえるの。どいてちょうだい」と、いい返したあと、フナたちの声援をうけながら、はっと向こう岸にむかってジャンプして──。最後まで読んだとき、タイトルの意味がわかるしかけになっています。小学校低学年向き。

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