2011年11月29日火曜日

ねずみのウーくん










「ねずみのウーくん」(マリー・ホール・エッツ/作 たなべいすず/訳 富山房 1983)

シューシュコ町の靴直し、マイクルおじさんは、ミーオラという猫とロディゴという犬、それにアンソニー・ウーくんというネズミと一緒に暮らしていました。ミーオラとロディゴはしょっちゅうアンソニー・ウーくんをいじめていました。それに、2匹はいつもケンカばかりしていました。静かに暮らしたくて、オウムのいる姉さんの家をでてきたマイクルおじさんは、みんなに仲良く暮らしてほしいと思っていました。

ある日、マイクルおじさんが、町へ靴をつくる材料を買いにいって家を留守にしているとき、ロディゴとミーオラは大ゲンカをして、家のなかをめちゃくちゃにしてしまいました。そこに、お姉さんのドーラおばさんがやってきました。ドーラおばさんは、ロディゴとミーオラを外にだし、家のなかを掃除しながら、あたしがここに引っ越してきて、弟の世話をすればいいんだわと思いました。

「もりのなか」などで高名な、エッツによる少々長め(55ページ)の読物絵本です。絵は白黒で、文章はタテ書き。このあと、ドーラおばさんはオウムのポリーアンドリューを連れて、マイクルおじさんの家に越してきます。ネズミが大嫌いなドーラおばさんは、あちこちにネズミとりをしかけ、ロディゴやミーオラは、ネズミを捕まえるまでごはんは抜きにされてしまいます。すっかり困ってしまったロディゴとミーオラは相談し、アンソニー・ウーくんに助けをもとめて…と物語は続きます。よく観察のいきとどいた、ていねいな物語はこびが印象深い一冊です。小学校中学年向き。

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