2011年9月28日水曜日

ふしぎな500のぼうし












「ふしぎな500のぼうし」(ドクター・スース/作 わたなべしげお/訳 偕成社 2009)

バーソロミュー・カビンズは、1本の羽根が空にむかってぴんと突きでた赤い帽子をかぶっていました。ある朝、町へでかけると、護衛隊と王様の馬車が通りました。王様が通るときは、帽子をとるのが決まりだったので、バーソロミューも帽子をとりましたが、そこへ一度は通りすぎた王様がもどってきていいました。「おまえの頭にのっているそれをとるんじゃ」

バーソロミューの手には帽子があるのに、なぜか頭には帽子がのっています。とってもとっても、頭には新しい帽子がのったままです。お城につれていかれたバーソロミューの頭から、帽子づくりの名人スニップス卿や、物知りのナッドが帽子をとろうと試みますが、それでも帽子はとれません──。

とってもとってもとれない帽子をえがいた読物絵本です。絵は漫画風のもので、帽子だけ赤で着色されています。このあと、王様の甥で、高慢ちきなウィルフレッド大公が、弓矢で帽子をはじきとばしますが、それでも帽子はなくなりません。帽子がとれないなら首をちょん切れというウィルフレッドの進言で、バーソロミューは首切り役人のいる地下牢に連れていかれるのですが…と、物語は続きます。ぜんぜん頭からなくならなかった帽子でしたが、500個目に、不思議なことが起こります。小学校中学年向き。

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