2011年2月3日木曜日

ランパンパン










「ランパンパン」(マギー・ダフ/再話 ホセ・アルエゴ/絵 アリアンヌ・ドウィ/絵 山口文生/訳 評論社 1989)

昔、木の茂みにクロドリの夫婦が住んでいました。亭主はとてもいい声のもち主でした。ある日、近くを通りかかった王様が、「わしの宮殿で鳴かせてみたい」と家来に命じました。家来たちはクロドリをつかまえてきましたが、それは女房のほうでした。女房をさらわれたクロドリは、とがったとげの刀を腰にさし、カエルの皮を盾にして、クルミの殻をカブトにし、残りの殻半分に皮を張って、たたかいの太鼓にすると、女房を連れもどすため、王様とたたかいにいきました。

クロドリは、ランパンパンと太鼓を叩いて行進します。途中、同じように王様にひどい目にあわされた、ネコ、アリ、木の枝、川を仲間になし、みんなを耳のなかに入れて王様の宮殿に向かいます。

インドの昔話をもとにした絵本です。このあと、クロドリは王様の命令で、ニワトリ小屋や馬小屋やゾウの檻に閉じこめられてしまいます。が、そのたびに仲間の力により脱します。絵は、マンガ風のユーモラスなもの。絵本の出来映えとしていまひとつかもしれませんが、お話が大変面白いです。小学校中学年向き。

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