2011年1月21日金曜日

ポケットのないカンガルー












「ポケットのないカンガルー」(H.A.レイ/絵 エミイ・ペイン/作 にしうちミナミ/訳 偕成社 1994)

お母さんカンガルーのケイティには、ほかのお母さんたちのように、お腹にポケットがありませんでした。そのため、小さなぼうやのフレッドを、どこにも連れていってやることができませんでした。あるとき、ケイティは、ほかの動物のお母さんはどうやって子どもをはこんでいるのか聞いてみることにしました。まず、ワニに聞いてみると、「そりゃあ、おんぶよ」と、ワニのお母さんはいいました。さっそく、ケイティは真似をしてみましたが、カンガルーにおんぶは無理でした。

ケイティはいろんな動物たちに話を聞いたあげく、物知りのフクロウに相談してみることにします。すると、フクロウは、「町にいってポケットを買えばいいじゃろ」とこたえます。そこで、ケイティとフレッドは町へ出かけます──。

「おさるのジョージ」シリーズで高名なH・A・レイによる絵本です。レイのユーモラスで明るい絵柄が、物語にぴったりあっています。町にでたケイティは、きっぷのいいおじさんに出会いますが、このおじさんもレイの手によって、じつに生き生きと描かれています。ストーリーは大変盛り上がり、最後は奇想天外なハッピーエンドが待っています。小学校低学年向き。

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