2010年10月5日火曜日

ないしょのおともだち











「ないしょのおともだち」(ビバリー・ドノフリオ/文 バーバラ・マクリントック/絵 福本友美子/訳 ほるぷ出版 2009)

昔、とても大きな家にマリーという女の子が住んでいました。この家のすみには、ネズミの女の子が住んでいました。ある晩、マリーは夕飯のあとかたづけをしていて、フォークを落としました。ちょうど同じとき、ネズミの女の子も夕飯のあとかたづけをしていて、スプーンを落としました。マリーは、フォークを拾おうとしてネズミの女の子に気づき、ネズミの女の子はスプーンを拾おうとしてマリーに気づきました。

こうして内緒のお友だちになった二人は、毎晩フォークとスプーンを落として挨拶をかわします。大きくなった二人はそれぞれ家をでて、ひとり立ちするのですが、娘の代になってまたつきあいがはじまります。

母娘二代に渡る、女の子とネズミの交流をえがいた可愛らしい絵本です。細部までよく考えられた絵は、見応え充分。ひとり暮らしをはじめた女の子とネズミの部屋に、たがいの絵が貼ってあるところなど、見ていてうれしくなります。文章もきびきびして、何度も楽しめる絵本になっています。小学校低学年向き。

0 件のコメント:

コメントを投稿