2010年9月1日水曜日

月夜のこどもたち












「月夜のこどもたち」(ジャニス=メイ=アドレー/文 モーリス=センダック/絵 岸田衿子/訳 講談社 1983)

疲れたお日様が、眠そうな山のむこうに沈むと、月がでます。あたたかな夜風が、みんなの髪の毛をゆらし、あとから、さやさやと吹いていきます。わたしたちはみんな裸足になって踊ります。草の上を、どこまでも──。

夏の夜、庭で遊ぶ子どもたちを詩的な文章でつづった絵本です。文章を引用してみましょう。

《わたしたちは とびはねます。
 なんべんも なんべんも。
 たかく、もっと たかく。
 でも、だれも 月まで とどきません》

白黒とカラーの絵が交互にくる構成です。カラーの場面は、文章がなく、絵が見開きいっぱいにひろがっています。夏の夜の感じがよくでており、思わず見入ってしまいます。小学校低学年向き。

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