2009年11月24日火曜日

ルピナスさん











「ルピナスさん」(バーバラ・クーニー/作 かけがわやすこ/訳 ほるぷ出版 1987)

ルピナスさんは、子どものころアリスという名前でした。海辺の町に住んでいて、夜になると、おじいさんから遠い国々のお話をしてもらいました。「大きくなったら私も遠い国にいく」とアリスがいうと、おじいさんがいいました。「もうひとつしなくてはならないことがあるぞ。世の中をもっと美しくするために、なにかしてもらいたいのだよ」。

大きくなったアリス(このころはミス・ランティアと呼ばれていました)は町の図書館ではたらきはじめます。そして、いろんな遠くの国にでかけるのですが、旅行先でけがをしてしまいます。海のそばの家で暮らすことにしたミス・ランティアは、いよいよおじいさんとの約束をはたすときがやってきたと思います。でも、いったいなにをすればいいのでしょう――。

ルピナスさんという、ひとりの女性の人生をえがいた物語絵本です。落ち着いた絵とともに語られるルピナスさんの人生は、波瀾万丈ではありませんが、品のある絵とともに深い感銘をあたえてくれます。小学校高学年向き。

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